宝塚医療大学図書館(旧城辺図書館) ハロウィン明けの雨降る火曜日

台湾付近にいる台風の影響で雨の止まない火曜日。借りていた本を返しに宝塚医療大学図書館へ立ち寄りしました。

子どもたちが事前に描いたカボチャのお化けの塗り絵があちらこちらに飾られています。日曜日にはハロウィンパーティーを開催したと聞いていましたが、その名残の残る大学図書館でした。

資材不足の影響から開校が一年延びて、令和6年度のキャンパスオープンを待つ大学図書館ですが、初夏の頃には周知が及ばず、来館者の少なさを心配して一般質問で取り上げたこともありました。

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この日、大学の副学長と宮古島キャンパスの準備室長のお二人に図書館でお会いして話をお聞きしましたら、現在、地域の方に向けて英会話教室を開催しているのだそうです。

小中学生、高校生、社会人とクラスを分けて、2023年3月までの期間限定クラスです。大学のオープンが一年延びてしまったことがきっかけのようですが、英会話教室がきっかけで普段も図書館に来る子どもたちが増えたのだとか。

講師の方が広く呼びかけてハロウィンパーティーは大盛況だったそうですが、英会話教室を始めたことから広がっていくものがあって、人々の交差する場を作ることの大切さを感じさせられます。

SNSで新着図書やイベントの告知もしているようですよ!
大学図書館ということで敬遠せずに、地域の人にもイベントなど企画しながら、たくさん使ってほしいと思います。

貸出はできないけれど、と上地準備室長が奥の本棚から取り出してきたのは、ロシアの言語学者 ニコライ・A.ネフスキーの「宮古方言ノート」( 平良市教育委員会/2005年)。方言が分かると、筆記体で書かれた読みも分かるそうです。

子どもたちに方言を禁止した方言札の話から、日本語を研究したために、祖国からスパイと疑われ処刑されたネフスキーの最期、そして、日本語の古語をたどって宮古島にたどり着いた話など、短い時間に濃い話が聞けました。

アイデンティティは言葉に宿る。言葉を奪うことはアイデンティティを奪うこと、と副学長のお話がありました。少しずつ方言を失っていく時代に生きて、耳の痛い言葉です...。

さまざまな国の言葉や文化にふれながら、故郷に根差す言葉にも目を向けていきたいですね。