日本障害者リハビリテーション協会~研修プログラム『レッツ協力』

カードゲームを通して「連携」「協力」の体験を育てる研修プログラム「レッツ協力」について、概要と実施事例を報告するリモートによる報告会があり、オンラインで参加しました。

教育や福祉の現場で、支援をする立場の方に役立つ研修プログラムだと思うのですが、行政に関わる方や一般の方にも受講してほしい内容です。

支援の必要のある「ニーズカード」と、サービスを提供できる「支援カード」の組み合わせで、どのような支援ができるかを考えていきますが、ゲームが進んできたところで、他の人とのカードの交換をするなどして、より良い支援を考えていきます。

残念ながらリモート報告会なのでゲームまで体験できませんでしたが、とても刺激になる内容でした。


後半は質疑応答と感想を述べる時間となりましたが、「コミュニティ・モビライゼーション」について、「地域を動かしていくと説明されているが、地域にある資源を活用していくという意味ではないか」という質問がありました。

この研修プログラムは、海外の資源が少ない発展途上の地域を前提として開発してきているから、日本語に変えるのは難しいかもしれないけれど、と。

地域の資源とはモノである場合もあれば、人材であることもあり、総括して「地域を動かす」と訳しているのだというふうに、解説をお聞きしてとらえました。

「エンパワーメント」についての解釈もそうですが、日本語の解釈はさまざまにされていて一様でない部分がありますが、ゲームを通しながら概念として学んでいくような過程も感じられて、この研修プログラムの面白さのひとつではないかと感じました。

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また、実施事例の説明で「お願いがうまくなる」というのも、とても興味がひかれました。

支援の現場では問題を抱える他者に関わるために、本来ある程度のスキルが必要のはずですが、そのフォロー体制がないまま現場でひとり抱え込んでしまう支援者も少なくないのではないでしょうか。

研修を通して「いきなり変わる」ことはないのかもしれないけれど、という意見もありました。それでも少しずつ変わっていくものが確実にあるようにも感じました。

先日、平等研修を受けたばかりでしたが、確かに一度研修を受けただけでは、自分が180度変わるということはなかなかありません。
それでも心の土壌に雨が降ったような気持になりました。

平等研修に続いて今回の「レッツ協力」の報告を聞いて、心に二度目の雨です。
競い合うのではなく、協力・連携することを学ぶ研修として、ぜひ機会があったら体験してみたいです。