【連続講座第2回】辺野古新基地建設問題について~メディアは全ての人権のため、隠された真実を暴け!~「新たな戦前」に直面する沖縄・琉球弧の島々の真実を!~

沖縄・琉球の声を届ける会は、国内外のメディアに沖縄の現状を知ってもらおうと発信している団体で、環境や法律の観点など、多角的な視点で沖縄の現状を伝えるシンポジウムを開催しています。

今回は二回目の開催。
玉城知事の辺野古新基地建設問題にかかる承認拒否と、国による強制代執行をうけて今回は緊急にテーマを「辺野古新基地建設問題」に絞りました。

事前には辺野古へのツアーも組んで、海外ジャーナリストを含む多くの方が参加されたようです。
本来であれば会場に駆けつけてお手伝いしたいところですが、宮古島からは遠く、チラシの作成だけボランティアで協力しています。

シンポジウムはオンラインでも配信されました。
眞喜志好一さんのSACO(沖縄に関する特別委員会)を始め、沖縄不在のまま日米で進められてきた米軍基地の配備と運用について基礎的なお話から始まったのも、シンポジウムの趣旨を示すようで良かったと思います。

youtu.be

浦島悦子さんの辺野古の海を思う現地からの報告、徳田博人教授の法の観点から見た辺野古裁判も、いかに恣意的に論点を変えながら司法判断がされてきたのか説明するもので、無理を通せば破綻が広がる辺野古工事の現状を知ることができました。

そうした中でもとくに印象に残ったのは、ジュゴン保護キャンペーンセンター吉川秀樹さんの辺野古新基地建設に対する丁寧な解説です。

アメリカ本国で、辺野古に対して建設は困難であるという見解が繰り返し示されてきたことを記録を重ねてお話されていました。
軟弱地盤は工事以前から把握されていたはずなのに進められ、このことを元に承認拒否した県知事に対して沖縄防衛局が裁判をおこし、裁判所は県の建設困難である指摘には触れないまま判断を示しました。

いくら政府合意があっても、物理的にできないものはできないのだということを「環境リアリズム」の視座としてうったえられました。
こうした辺野古新基地建設にかかる問題点を、いかに焦点化して取り上げていくか。

誰に伝えるか・どの枠組みで伝えるか。そのための材料を集めて資料にしていくことなど、実際的なことにもふれていましたね。

what-we-do.nacsj.or.jp

こうした積み重ねから、先島ジュゴン群がIUCNレッドリストに登録されることになったのだそうです。

明晰で理解しやすい内容でした。
私も配備の現場に生きながら、できることを続けていこうと気持ちを新たにすることができました。

次回は「ジェンダーの視点から考える真の安全保障―脱軍事化と脱植民地化を目指して」のテーマで4月20日に開催されます。
引き続き、沢山の方に見ていただけますように。