令和5年宮古島市議会定例会(12月)最終日:三つの意見書

12月議会最終日は、これまで審議してきた議案について討論と採決が行われました。

最終日は議員提案の意見書が提出されるのが慣習となっていますが、宮古島市では与党提案で三つの意見書が提案されました。

①国による十分な説明のないまま、米軍やオスプレイの恒常的利用につながりかねない自衛隊による民間空港の利用をしないよう求める意見書
②国連決議を尊重し、イスラエルによるガザ攻撃中止と即時停戦を求める意見書
③米軍のCV22オスプレイ墜落事故に関する意見書

自衛隊による民間空港の利用をしないよう求める意見書」については私が提案者となりました。
全会一致または賛成多数ができるよう「国による十分な説明のないまま」としています。
意見書に対する質疑はありませんでした。
最近は意見書を提出しても保守系議員からの質疑がなく、聞いてくれれば意見交換もできるのに、残念です。

宮古島市の民間空港が自衛隊によって「デュアルユース」されていく流れになりつつあるなか、軍民共用なら、国際法上の保護が消滅すること、そのため国民保護拠点として使うことができないことなど指摘しているのですが、誘致容認派の皆さんは、それに意見することなく民間空港軍事利用受け入れを認めていくのでしょうか。

討論では二人の議員が反対に立ち、いずれも「国民保護には自衛隊が必要」と意見を述べました。
地方議員がこのように認識しているので、防衛省は、国際人道法を踏まえたうえで、いかにすれば自衛隊が国民保護を行えるのか責任をもって説明すべきです。

ジュネーブ条約追加議定書(i)第六十七条「任務の遂行に充てられる要員が紛争の間他のいかなる軍事上の任務も遂行しないこと」

賛成討論の二人の議員は、国に説明を求めるものであるから、当然必要なことであると意見を述べましたが、賛成少数で否決となりました。

採決の状況もぜひご覧ください。

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のこる二つの意見書は、質疑も討論もなく、全会一致で可決されました。
他の自治体でも次々あがっている意見書ということもあるのですが、宮古島市でも出せたことはとても良かったと思います。

また、今議会では、し尿処理施設建設に関する業者が入札で決定し、議会で承認されることとなりました。
裏に談合の噂があったとされ、入札後に内訳書を再提出させているとして、複数の議員から疑義があがっていました。
討論では与党側が休憩を求め、話し合いのうえ再開、賛成多数で可決しました。

当局からの説明では、談合の噂があったため慎重になり内訳書の補足情報の提出を求め、各法令や外部機関への確認を行ったが、いずれも電子入札で落札した業者に対して排除する理由として該当しないとして、決定通知書を出したという説明でした。

慎重にやらなければ良かったのかとなると複雑な心境ですが、必要な精査だったと考える方が良いようにも思います。