夜間避難検証 2024 宮古島~「命」の平等 インクルーシブな防災 一緒に検証しましょう~

今年は年の瀬から能登半島での大きな地震があったことに加え、宮古島では4月3日の津波警報、また原因不明の停電など、不安にさせられることが続いています。

昨年には台風が沖縄本島へ上陸して、水害や停電など大きな影響を被害をもたらせました。
琉球新報が要配慮者の避難について丁寧に取り上げていたこともあって、福祉避難所の初歩的なところからの課題など山積していると感じているところでした。

そんな中で行われた今回の夜間避難検証、宮古島での実施が第一弾となりました。
今後、豊見城市那覇市でも開催予定だそうです。
各地で実施されることで、共通した課題や、地域ならではの課題も見えてくると思います。

初めに今回の避難検証についてレクチャーを行ってからスタート。
災害時に備えて防災リュックを準備している人と聞かれて、手があがらなかったですね!

私も311直後は準備したりしていたのですが......

今回の想定コースは、海抜5メートルのパイナガマビーチ付近から、坂を上ってカママ嶺公園の手前、海抜23メートルまで。

歩くまで意外と気づかなかったのが、登り坂と思い込んでいた道が、途中くぼ地になっていて、もし雨が降っていたりしたら冠水して通れないのではないかということでした。

また、車いすで参加された方が共通して話されていたのが、道沿いの雑草でした。
4月にあった津波警報のときのように、車で逃げる人がほとんどであった場合、車いすで逃げる人は道の脇を通らざるを得ないかもしれません。

夜道だとなおさら、雑草のような気づきにくいものを含め、地震で道路にひび割れが出来ることもあるかもしれないと考えるとリスクは大きいなどの感想が聞かれました。

街灯の少なさも印象に残りました。
とくに避難検証後の帰り道、その場で解散する方を見送って、後から一人夜道を小走りに戻ったのですが、暗がりで気が付かない段差があり、ひやりとしました。

宮古島ぜんぶの道を整備しきることは難しいのですが、避難経路となる道についてはとくに意識して整備対象としていく必要があるのではないかと思います。

ハザードマップを見れば、海沿いや旧下地町を除く宮古島のほとんどの地域は避難しなくて良いことが分かりますが、4月の津波警報の際には、避難しなくて良い地域にいる方もカママ嶺公園に避難したという話がありました。


宮古島市防災マップ(令和元年度版)※令和3年5月一部更新

「海抜20メートルの高台に避難して下さい」と言われた時に、どこからが海抜20メートルなのか、どこに向かって避難すればよいのか、標識などあっても良いのかもしれません。

津波警報の際には、いかに通知を届けるかということも大きな課題であるように思います。
自治体でSNSを活用した通知もおこなっていると思いますが、宜野湾市の公式ラインでは避難場所の案内もあったようでした。

宮古島市でも、PDFファイルや画像で投稿するなどして、避難対象範囲や避難先なども周知できるようであると良いと思います。