宮古島視察:社民党沖縄県連幹事長 宮城イチロさん

社民党沖縄県連幹事長の宮城イチロさんと、照屋大河県議が、離島視察の一環で宮古島に来島されました。

今夏7月の参院選に全国比例区で立候補を表明している宮城さん。視察の合間で関係者に事前準備のご挨拶を兼ねた忙しい3日間に、社民党宮古支部代表の島尻誠さんと、会派「市民ネット結」の久貝美奈子議員とふたりで同行させていただきました。

後日振り返り用に急ぎまとめました。

5月18日 視察

5月17日、市長表敬ののち、翌日、朝早くから視察スタートです。JAおきなわ宮古支部農業共済組合を訪問。JA宮古支部長より、伊良部島さとうきびの刈り取りが5月中に終わらない問題をお聞きしました。


農業共済組合にて

国の交付金農林水産省の定める期間(毎年10月1日から翌年5月31日)が対象となるため、刈り取りが6月に渡ると交付金対象外となってしまう。今年は雨が多く、泥の状態になった畑に機械が入れず、5月も半ばに6000トンの未収穫さとうきびが残っているという記事が、その日の地元紙に掲載されていたのでした。

現在、製糖工場の職員の方々が農家の方の畑へと出て、手刈りで収穫をおこなっているという話でした。

午前中の内に保良弾薬庫訓練場へ。このところ雨続きでしたが、この日は奇跡的な晴れ間で、いつもより応援も多く駆けつけて賑やかなゲート前に合流しました。

敷地の外からざっと説明を受けた後は、住民のみなさんの前で宮城イチロさん、照屋県議のスピーチ。急な振りにも関わらず、平和への思いを語ってくださいました。

地域の方へのご挨拶のあと、福里にあるカフェで軽くランチ。近くでシロバナセンダン草を原料にした化粧品を作っている会社へ伺って、次いでは宮古製糖工場へ視察に伺いました。

おりしも朝一番に、伊良部のさとうきび刈り取りの問題をお聞きしたばかりでしたが、宮古製糖工場にうかがうと、職員の方々、伊良部から帰ってきたばかりと汗を拭きながら席についてくださいました。

大変な時期の訪問になってしまったのかもしれない...と心配になりましたが、思いは同じだったか、宮城イチロさんから、その後すぐに社民党の新垣邦男衆議院議員へ、何か動けることはないかと連絡をとってくださいました :-)

5/20追記:翌日、19日の朝には新垣邦男さんから農水省ヒアリングをおこなっていただき、午後にヒアリング結果のお知らせをうけました。状況は把握しているが、どのような方法になるかは検討して、交付できるよう調整するとの回答。さらに20日には県からの情報で、19日午後に関係各所と連絡を取り合って、交付の調整がつけられそうだとの情報が届きました。5/21には新聞等でも詳しく報道されるようです。またおって詳細も記載します。

市街地へ戻り、地元メディアを訪問。表敬訪問の心づもりでしたが、宮古毎日新聞社さんではごく自然に取材がはじまり、次々なげられる鋭い質問に、姿勢を正す宮城さん。

続いて、歩いて数十メートル先にある宮古新報社さんでは、社長自ら和やかなお話をしていただき、島にある二つの新聞社の気風の違いが感じられました。

宮古新報さんでは、島にふたつの新聞社があることの意味というお話をお聞きしましたが、たしかに二つの新聞一面を比べて眺めると、お互いの切磋琢磨が感じられます。

健全運営には競争が必要とは当たり前に言われることですが、競争が保たれることの大切さもまた考えさせられました。

夕方から街頭に立って、宮城イチロさんから平和のうったえ。ロシア・ウクライナ情勢によって明らかになった、武力による抑止力が蜃気楼であったこと。有事となれば、前線に立つのは知らない誰かではなく、愛する誰かかもしれないこと。平和を維持することは、愛する人を前線に立たせないことでもあるのだと気付かされます。

夜は、身近な人だけになりましたが、小規模の意見交換会をおこないました。参加されたみなさん、一人ひとりマイクを持ってお話されました。ほとんどアドリブで場を切り盛りした島尻誠さん、すばらしい進行でした。

5月19日 視察

梅雨のさなかですが、翌朝も晴れて良い天気。早朝に牛の競り市、街頭でのうったえのあと、大急ぎで島尻漁港へ。出航前、大神島へ渡る離島航路の船長さんへお会いすることができました。

この日の予定は宮古島にある三つの漁協の視察訪問です。まずは池間漁港から。漁協長さんをおうかがいすると魚をさばいているところでした。サバヒー (ミルクフィッシュ) は、マグロの餌になるというので、おおきな餌ですね!というと、餌にするのは小さいうちだよ!と訂正されました。

国からの意向で、三漁協に合併の話があること。農業は8割、水産は2分の1と言われるくらい、補助率が低いこと。助成制度がそもそも適用範囲が厳しく、柔軟性がないこと。水産の課題はかなり多そうです。

宮古漁協では、漁業をおこなう人たちの環境整備(としての国の制度)が不十分であることなどお聞きしました。とくに尖閣諸島付近について、漁業をおこなう船を守ってくれるとして海上保安庁の皆さんには大変感謝があるということでした。

最後に伊良部漁協へ。引き続き台湾や中国との漁場関連の話など。水産関連は行政や政治家にも詳しい人は少なく、問題が見過ごされやすいということから、私たちも水産関連に詳しくならなければ...と改めて思いました。六次化産業も手掛けはじめている伊良部漁協。県と話しながら次の展開も模索しているそうで、これからが楽しみな漁業組合です。

午後からは大雨となりました。そろそろ空港に向かう時間ですが、もう一カ所、和牛改良組合へおじゃまして、畜産についてお話をうかがいました。長雨の影響で青草の刈り取りができないこと。乾燥草を購入すると費用がかさむこと。濃厚飼料なども価格高騰しており、これで牛の値段が下がってしまうと、二重苦、三重苦...ということ。

雨のなか短い時間でしたが、お話をうかがいながら、かわいい子牛にも会えました。

保守、革新とも分け隔てなくお会いしてお話できた宮古島視察だったのではないかと思います。農畜産業、水産業、六次化産業など、宮古島の産業に広くふれることができて、視察同行した私たちもとても勉強になりました。

日程を組んで調整に奔走した島尻誠さんに感謝です。ぜひ宮城イチロさんを国政に送り出して、離島の声を国につなげよう!と会派でも思いを強めました。

参院選の7月はもう間もなくですね。石垣、宮古と視察を経て、またすぐ九州に飛ぶのだと宮城さん。宮古島との縁がまた確かで広がりのあるものになりますように。