十六日祭

帰郷して初めての十六日祭が近づいてきて、「この日は仕事を休んででも参加するもの」と言われて、すごく驚いた記憶があります。

本社は内地企業だったので、島が親戚総出で先祖をお迎えしても、変わりなく日常業務を行っているのです。
十六日祭なのでお休みしますと言えるのでしょうか。

と言うと、母には「宮古はどこも休みになる」と言われたのでした。

結局、仕事はいろいろ調整してお休みできることになりました。

以来、十六日祭はどんな行事にも優先してとりおこなわれるものだという理解になりました。
今年もその十六日祭がやってきました。

一段と冷える2月の下旬、雨の降りだしそうな空がなんとかもちこたえて、ウチカビ(打ち紙)を焼く火が暖かく感じました。

ご先祖さまも冬空の島に降り立ったでしょうか。
一年の報告をしながら、また次の年も人のご縁がありますように。

綺麗に片付けられた墓の側に、ノニの木が育っていました。
来年には二倍に育っているでしょうか。