「琉球弧を平和の緩衝地帯に」伊勢崎賢治さん講演会 at 宮古島市未来創造センター 多目的ホール

空自宮古分屯地の50周年式典ブルーインパルス展示飛行に関連して、下地島空港宮古空港を使用するよう求める動きもあり、今後の配備拡大につながっていく動きであると懸念して、複数の市民団体が実行委員会となり式典前日と当日にイベントをもうけました。

今回、講師でお呼びした伊勢崎賢治さんは、アフリカでの開発援助、東ティモールシエラレオネアフガニスタンなど世界各地での内戦・紛争終結のための紛争処理、治安回復に携わってこられた経歴があり、現在は東京外国語大学教授をされています。

経歴だけで重厚ですが、その伊勢崎さんの講演の主旨を大まかにまとめると「大国間の緩衝地帯である日本や南西諸島の軍事的戦略は?」というもの。
大きな国の狭間にあって、大国の力関係に翻弄され続ける小さな国として、どう立ち振る舞うのが生き残る道なのか。

第一次世界大戦後、米英日仏伊5か国で「ワシントン海軍軍縮条約」という軍縮条約が結ばれます。さらに日本の提案で日米英で「要塞化禁止条項」が結ばれ、島嶼部において軍事強化をしないと取り決めがおこなわれました。

しかし、第二次世界大戦後にアメリカと日本が行ったことは、沖縄に軍事施設を集中させるという真逆のことです。今からおよそ100年前、島嶼部は緩衝地帯として相互に軍事化しないとした考え方を、今一度振り返る時にきているのかもしれません。南西諸島といった小さな島々をこそ、非武装化すべきという考え方です。

長らくその思いがあって、今回の伊勢崎さんの講演は楽しみにしていました。
あまり知識のなかった北欧の事情や、国際支援の場で話されていることなど、新鮮な思いで聞くところも多く、受付の合間に断片的に聞いているのがもどかしいくらいでした。
講演の記録動画を編集しているところのようなので、仕上りを待ち遠しくしています。

今回は、宮古島以外からも来島された島々の皆さんもいて、マイクをもってそれぞれにスピーチをする交流会もありました。

こういうイベントの時、つい自分の写真を取り損ねてしまいますが、今回はちゃんと撮っていただきました(ありがとうございました)。

おのおのの場所で配備の問題に向き合う当事者として、この場を通して繋がる機会を得られたことはとても幸いでした。

実行委員会として走りまわっておられた、ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会、宮古島平和ネットワーク、平和運動センター宮古島、またその他ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。