宮古島与党市議での鏡原中学校視察

宮古島市でも地域によって課題が異なり、私の住む旧城辺町は人口流出が課題の地域ですが、城辺から市街地に向かう途中にある鏡原は、むしろ人口が増える一方、とくに学校・保育施設の追い付いてない地域でもあります。

市町村合併以降、市街地の人口ボリュームが増え、久松、鏡原といった市街地郊外への人口の推移に行政の対応が間に合っていません。

また市庁舎の移転にともなって市街地の中心エリアが生活居住区としては衰えていく傾向にあって、小さな島の中でも郡部の過疎化に加え、市街地のドーナツ化現象が起き始めています。

育った地域の学校にばかり行く機会が多かったのですが、今日は池城議員からの呼びかけで、与党市議で鏡原中学校の視察に行きました。

築年数の比較的古い鏡原中学校は、生徒数が右肩上がりの一方で、教室自体が足りずに、以前はPC室だった教室をパーティションで区切って、奥の教室を特別支援教室として利用しているそうです。

手前の空間は、スクールソーシャルワーカーさんが生徒と話をしたり、ならし登校の生徒に使ってもらうなど、現在でも不足している機能を吸収する空間でしたが、来年度、普通クラスがひとつ増えることにともない、利用の仕方を変えざるを得ないといいます。

現在のパーティションを壁にして、別教室にある特別支援教室をこの空間に持ってくる考えなのだそうです。相談室がなくなってしまうことに加え、特別支援教室を、壁で区切るとはいえ、ひとつの教室に詰めてしまうことの懸念があるというお話でした。

天井が段々になっているので、簡易な壁にしかできないのではないかと、少し心配ですね。

3年生の教室、35名がひとクラスに集います。中学3年生ともなると体も大きいので、教室が狭いことも気になります。校舎の老朽化も進み、壁の剥離やトイレなど、生徒の安全や学びの環境を十分に用意できているかというと、かなり課題が大きいように感じました。

宮古島市では校舎の建替えも進めているようですが、現在、着手している校舎が完了するのを待っていては6年後となり、年々増える需要に課題は深刻さは増す一方になりそうです。

いつも覆いかぶさるのは教育に対する予算不足です。年推移はどうか、他自治体と比べて十分か、また他の分野の予算と比べてどうかなど、宮古島市の予算の有り方を俯瞰でチェックする必要があるかもしれません。あまりに先生や生徒たちに苦労を強いながら、予算不足を補っているように感じます。

視察に同行した久貝議員ともお話しましたが、120憶近くかけて新庁舎を作り、60憶のドーム、40憶の未来創造センター(図書館と博物館)を作り、合併特例債を使った華やかな公共施設建設ブームの一方では、学校統廃合が進められ、老朽化した校舎の修繕もままならないまま、建替えもほぼ進まずに来ました。

校舎だけではなく市営住宅も同じ状況にあります。市政が変わって、さまざまな課題に着手しようとしても、今日では合併特例債を使い切ってしまった宮古島市。その償還が始まっている現在、財政不足に直面させられ、またこの状況を新しい市政の力不足のように言う人もいて、新市政の与党として今後上らねばならぬ崖の高さに呆然としてしまいます。それでも課題に向き合っていかなければいけないですね。

子どもたちが育っていく場であること。教育の場をしっかり拡充することで、次の世代が育っていく島にしていくこと。若い世代のための仕組みがきちんとできていることが、島を豊かにしていくことに繋がるものです。来年度予算に向けて市に課題を伝えていきたいと思います。