4月の地下水モニタリング調査

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宮古島は山や川のない平たい島。降った雨のほとんどが地下に浸透し、水を通す層と通さない層の間を地下水となって流れ、海に流出していきます。この地下水が私たちの生活用水になり、農業用水となるため、宮古島の地下水はしばしば「命の水」と表現されます。

宮古島市ではこの地下水の塩分や窒素の値を定期的にモニタリングしています。水道水源流域以外は環境衛生課が担当していますが、そのモニタリング調査の水の採取に会派で同行させていただきました。

朝8時半にクリーンセンターに待ち合わせ。どんなところで水を採取するのだろうと思っていたのですが、場所はほんとうに様々。むかし湧き水や井戸だった場所がほとんどですが、その後の経緯はいろいろです。

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まずは菊の露酒造の井戸から。ここは菊の露酒造所の中におじゃまして採取します。麹の香りが漂う中で水を採取。昔からの井戸を大切に使っているのですね。

次いで伊良部島の旧上水道跡地の井戸から水をくみ上げます。伊良部島は淡水レンズという特殊な構造になっていて、ここは貴重な淡水が汲める場所なのでしょう。

市街地にもどって腰原井戸へと向かいます。事前確認で来た時には通れる道が、春先の草の元気にのびる季節になって、草木が道が見えないほどに生い茂っていました。持ち合わせの鎌で伐採しながら階段を下りたものの、採取してみると水位が低すぎるとのこと。

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せっかく草刈りまでしたのですが、冨名腰井戸に採取場所を変更することになりました。

冨名腰井戸も水位が少ないものの、三回ほどチャレンジして必要量を確保。数十メートルの深さから水を汲むため特殊な道具を使っていましたが、とくに見たことない釣り竿のようなものが興味深かったです。きっと環境衛生課オリジナル品ですね。

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日もだいぶ高くなって、紫外線が強くなってきました。野原集落の井戸水を採取しましたが、小石が混ざるということで道具を変える必要があると日をあらためることに。

最後は保良のワーヤキ゚ガー、今年二回目の採水です。登山に近いような崖の上り下りがあって大変ですが、一緒に参加した久貝美奈子議員は楽しかったと何回も話していたので、山登りが好きな人には意外と穴場な宮古島観光スポットかもしれません。

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絶景の中で採水。人知れない苦労があって宮古島の水が守られているのですね。