農福連携でつくる宮古島の青レモン

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レモンをたくさん購入したいという友人につきそって、レモン栽培をしている宮原果樹園さんを訪ねました。

私の家の庭でも母がキーライムを育てようと試みていて、実がつくのを待っている日々ですが、それだけにあたらす市場などでレモンやライムが並んでいると興味を持って見てしまいます。

宮古島でのレモンの栽培は少ない印象です。そんな中での宮原果樹園さんのレモン。同じ農園の他のハウスで育てているマンゴーに農薬を使用するため、無農薬とうたうことはできませんが、レモン自体には農薬や防腐剤、ワックスを使っていないのだそう。

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左)収穫時期のレモン / 右)虫をとらえてくれる蜘蛛が巣をはった枝。

通常レモンは輸送する際に防カビ・防腐剤などを使うものですが、自然派食材を使った飲食サービスをおこなおうとすると、薬品を使わないレモンがなかなか手に入らなかったり、手に入っても価格が高くコスト高になってしまうということがあります。

レモネードやクラフトコーラなど、素材を活かした飲み物が注目されている昨今で、素材の主役ともなるレモンはどうしても自然派の食材にこだわりたい、という人に嬉しい商品ではないかなと思います。

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また、宮原果樹園さんでは、宮古島障がい者の支援をおこなう株式会社ビザライと連携して、収穫・梱包などの作業をおこなっているといいます。

どのくらいの人数で作業するのかお聞きすると、その時々で違うということ。もっているハンディもそれぞれなので、作業がサクサク進むか、のんびり進むのかも、その時々なんだそうです。

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大量輸送のレモンでは防カビ・防腐剤なしで店舗に届けることができないように、働く人にペースを合わせた作業もまた、大量収穫・大量輸送には向かないように感じました。

けれども、この小さな輪を有機的につなげていくことで、薬品を使わない農産物、働く人のそれぞれに合わせた労働、などなどを叶えることができるのかもしれないと思います。

グローバルな市場や、販路の拡大という観点ではどうしても、大きく作って大きく出荷する、その際のロットを安定させるというような発想が大切になってきますが、そういう方向性とは別観点から、宮古島の農作物や資源を見直す視点も大切なのかもしれません。